「『幻の光』って読書感想の課題図書の一つじゃなかった?」
そう言われても思い出せない。違うのを読んだのかも。
「全然面白くなかった印象しかないんやけどなぁ」
収録されている4篇どれもに「死」が漂っていて、しかし死との距離が日常的でありそうでまた非日常でもありそうな、そういう雰囲気に覆われている。自然に引き込まれていく。死のテーマが漂っていても全く不快ではない。やはりこれも何かを考えたり、捉えたりしようとしない方がいい作品なんだろう。
しかし15,16歳で読めと言われる課題図書としてはストレートな反応なんだろう。男か女かによっても反応が変わるかもしれない。「文学」って肩書きがつきそうなものをしかも強制力を掛けられたら、しょうもなくなるってもんだ。(逆に、オバハンがダンナ妄想してるだけやんけ、って大阪のガキならふざけるに違いない。)
あの頃からだいぶ過ぎた。当時を偽って「良かったで」と言わず「おもろなかった」と率直に言える気持ちが大事に思える。
「今読むとまたちゃう風に感じると思うで。」そう付け加えた。
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