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Posted by 2025/05/05 07:25 |
映画 『硫黄島からの手紙』
硫黄島からの手紙』を見に行きました。(「父親たちの星条旗」は見ていません。)
2時間半という長い映画でした。客層は男性の方が多かったように思いますが割と幅広く年配の方もいました。

硫黄島の存在自体は、いつだったかジャンプの読み切り漫画でバロン西を取り上げた作品があって、それで初めて知ったように思います。



本作は、栗林中将や西中佐という人物が多少開明的に描かれているとは言え、特に英雄扱いしているわけでもなく、栗林中将の命令の下、日本の兵士たちは米軍の本土進行を一日でも遅らせる戦いを続けます。
その中で多少兵士たちの人間模様を見せていきます・・・栗林中将が書く子供への手紙だったり、西中佐とアメリカ兵とのやりとり、憲兵失格で硫黄島に送られてきた新兵、敗戦色濃い時期に本国から流れるラジオ放送などなど。集団自決ももちろんそうです。

見終わった後時間が経つにつれて何かしっくり来ないものがどんどんと大きくなってきます。それが何であるかいまだに分かりません。



・・・ここまで書いて少し思うのは・・・。
栗林中将の子どもへの手紙、アメリカ兵の母親からの手紙、元パン屋が戦地で戦うこと・・・。普通の人間が戦って死んでいく、戦争が持っている本来の部分が表現されています。
しかし戦争が終わってまだ60年ほど。歴史の一場面として突き放して頭の中で考えることは出来たとしても、日本人である以上感情的に追いつかないところもあります。

米軍の本土進行を一日でも遅らせること、要害としての硫黄島、そこを奮戦して守る意味、戦闘の悽惨さ、海上支援を受けられなくなったことの絶望感・恐怖などがもう一つ迫ってこなかったのかもしれません。
戦略的に劣勢の日本において到底持ちこたえられない硫黄島で戦うこと、奮戦した兵士への尊敬の気持ちやそれを率いる将に英雄像を重ね求めてしまう部分は少なからずあります。
そういう部分があまり描かれていないことへの物足りなさなのかもしれません。

戦争の話をし出すとまだまだタブーもありますし、兵力の損失という単なる数字へ換算する考えでもなく、死者への行き過ぎた崇拝もせず、うまいところでバランスを取れるのがいいでしょう。描く側もあまり人間に踏み込みすぎるとそういう面を出さざるを得なくなります。教科書的と言って斬るのも簡単ですが、そのあたりに敢えて踏み込まない所を素直に感じていくなら、また踏み込まなかったことが逆にそのあたりを示唆しているなら、よく描かれている作品だと思います。


(余談)
集団自決シーンでは、死に行く人たちの叫びや思いなんかが突き抜けていくような感じがしてちょっと気分が悪くなりました。


父親たちの星条旗 | 硫黄島からの手紙
http://wwws.warnerbros.co.jp/iwojima-movies/
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Posted by yuki 2006/12/18 14:38 | Comments(0) | TrackBack() | 徒然

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